立花商店街大学


第1回「本当に美味しいお米の真実」講義レポート

10月26日土曜日、いよいよ立花商店街大学が始まりました。第一回ということで、まずは開校式が行われ、立花商店街交流拠点化事業の責任者を務める辰川晴彦さんのあいさつがありました。立花商店街大学は、商店街有志が進める「立花ルネッサンスプロジェクト」の一環として企画されたものです。商店街が人と人のつながりや交流の拠点になり、お店とお客さんとの垣根を超えてみんなで街づくりを目指していこうというプロジェクトです。今後、ネット中継を含めたさまざまな新しい取り組みを計画しています。

精米のしかたでお米の味が変わる。

今回の講師は梯米穀店二代目梯 稔幸さんと三代目の梯正一さん。正一さんは日本米穀小売商業組合連合会認定の「三ッ星お米マイスター」の資格を持っている方です。主婦の受講生を中心に子どもたちも加わり、にぎやかな雰囲気の中、講義が始まりました。
まずは精米のお話から。パネルを使いながら工程が説明されます。お米は熱を加えると味が落ちるそうで、ふつうは玄米から一気に白米にするのですが、梯米穀店では少し精米した段階で24時間寝かせるのだそうです。そこで糠の栄養をお米に移してから白米にするという、手間のかかる方法を取っています。さすが、専門のお米屋さんはちがいますね。
会場には一升瓶に入った玄米が用意され、受講者のみなさんは精米機がなかった時代の「米つき」を体験しました。

お米の美味しさを保つ保存方法とは?

続いては、お米を美味しく食べられる期間のお話。みなさんは精米してどれくらいでお米の味が落ちていくと思いますか?答えは、約1ヶ月。夏場なら3週間だそうです。ですから梯米穀店ではお客さんにまず1ヶ月に食べる量を聞いてから、その分だけ販売するとのことです。
そして話は保存方法へ。しっかり蓋のできる容器に入れて空気に触れささない、残り少なくなっても継ぎ足しはしないで必ず使いきってから新しいお米を入れるなど、正しい保管方法の説明をされます。意外だったのは、「あるモノ」の近くで保存しないこと。話を聞いて「へ〜なるほど」と思いました。あるモノとはなんでしょうか。それはぜひ動画をご覧ください。

お米にも顔がある。

今はいろんな種類のブランド米が売られています。どれも顔つきが違うそうで、顔写真の一覧表が受講生に渡されました。たしかに丸顔や面長など顔つきはさまざま。顔だけじゃなく、粘り気の強いお米、さらっと炊き上がるお米など性質も違うそうです。さらに、同じ「こしひかり」でも産地によって味が変わると。土や水の違いがお米の特徴を決めるのです。その後も、高級なブランド米も一般的なお米も収穫したてはそれほど味は変わらない、ではなにがちがうのか。といったお話や世界でいちばんお米を食べている国は?という興味深いお話が続きました。最後は受講生に2種類のお米が渡され、味の違いを感じてくださいという宿題が出されました。子どもさんには嬉しいプレゼントも。お二人のジョークを交えた巧妙な話しぶりに、「へ〜」と感心する声や笑い声が上がることもしばしば。楽しい雰囲気のうちに第一回は終了しました。


梯 稔幸
梯米穀店 二代目

梯 正一
梯米穀店 三代目

日本米穀小売商業組合連合会認定
三ッ星お米マイスター

梯米穀店

創業:昭和25年
正規の検査(生産地・生産者)を受けたお米を、お買い上げいただいた時に自家精米でお届けすることで、
安心・安全なお米を提供しています。また、対面販売を心がけています。

「お米屋さんはより栄養が残る精米をしてるんだなと知りました」
「美味しい保存方法がわかってよかった」
「お米屋さんが本当にお米を愛しているのがわかった」
「お米を買う参考になった」
「お米屋さんで買わないとなにが混じっているかわからないと思った」